紗あわせ
2008年 07月 10日
その、単の時期に着る着物、「紗あわせ」のお話です。
(厳密には単の時期に入ってから2週間とも言われますが★)
こちらは「八勝館」にお食事に伺ったとき、着ていった着物です。
グレーがかった水色の付け下げ
「紗あわせ」を簡単に説明しますと、
①同色の無地の夏生地(紗、絽)を着物2枚分用意します。
②そのうちの一枚に絵付けをします。(今の主流は絵が鮮やかに描ける「絽」を
使います)
③ ②の着物の上にもう一枚を重ねて着物に仕立てます。(今の主流は「紗」を
使います)
これが、「紗あわせ」です。②の工程で「紗」を使う場合もありますし、②の工程
で「絽」を使ったときは「絽紗あわせ」ともいわれますが、今は総じて「紗合わせ」と言われるそうです。
だから、裏から見ると「絵」がはっきり見えます。
ねっ。
この絵の上に透け感の強い「紗」を重ねると、水面のように日の光でゆらぐ
感じがあるのです。
この「ゆらぎ」がなんともいえず涼しげで、さらによく見ると「絵柄」が透けて
見えるというのが、この着物の良いところ♪
こちらが帯。古典柄の絽の帯
帯まわりの小物はこちら。
帯締め 帯より明るめの同系色でなじませて、帯の柄の邪魔にならないようにして
みました。
帯揚げこちらは逆にポイントになるよう、白地に紅の入ったもの。
今日のバックはあえてボルドー色のエナメルでポイントに。 仕事やお茶会など堅い場
以外の場所では、洋服用のバックで少しはずしています♪
エナメルは季節を問わずに使えて便利です。今回の草履も白のエナメルです。
夏らしい素材の籐製のバックやパナマの草履はどんなに良い物でも
「趣味性の強いおしゃれ小物」としての扱いになってしまいます。
正装用の最初の一足にエナメル物はおすすめです♪
by T0K0SAN | 2008-07-10 00:00 | 着物